Keep your focus

2/26

朝から昨日撮影したフィルムをスキャニング。フレックスタイトで読み込ませているのだけれど、大体一枚につき10分くらいかかる。その間は本を読んでいることが多い。スキャニング中は机が揺れるとその揺れが画像に影響するからタイピングもできないし、机を触ることすらできないのでなにも出来ない。机の右側には本棚があるのだけれど、一番近いところには詩集や美術史、評論などの本が置いてある。何度も読んだほうがいい、と自分で判断したものを置いているからスキャニングの時にはそのあたりから本を取ることにしている。今日は、宮沢賢治の「ポラーノの広場」を。

ちょうど昼くらいに終わり、このままフォトショップでの処理に進むか休憩するか悩み、結局気分転換に外で昼を食べることにした。ジオグラフィカという家具屋の中にあるカフェへ。くるみときのことゴルゴンゾーラのクリームパスタとサラダを食べ、コーヒーを飲みながら、なかなか読み終わらない（グループ展の時も読んでいたのだけれど）ジョナサン・キャロルの「死者の書」を読む。

午後、スキャニングした10枚ほどの画像を調整し、セレクト用に小さいJPGを編集者に送信。

なぜ、なんとなく今日はゆっくりした時間で仕事をしていたかと言えば、この後どうしてもやらなければいけないことがあり、逃避気味だったからだ。
確定申告の準備。
はっきりいって経理関係や請求書の作成が最もめんどくさいのだけれど、確定申告ってのはその何百倍かにしたほどめんどくさい仕事の一つだ。
日頃から整理整頓された経理をしているような人は軽やかに乗り切るのだろうけれど、僕はそんな風にできていないから、カオスに向かうような気分。
なんていうか、複雑に絡み合った1000本くらいの糸を全部きれいにほどきなさい、とかそんな嫌がらせみたいな仕事を頼まれているような気分になる。

で、紀里を迎えに行く7時まで休憩なしで立ち向かったものの、まだ終わらず。週明けまでには終わらせる予定。多分、300本くらいはほどけたんじゃあないかな。

2/24

雑誌「デジタルフォト」では、連載「A letter to wordsworth.」を早くも6回目。今回は雪の景色を撮り下ろしています。
同じく、雑誌「CUT」では宮藤官九郎さんを3ページ。
どちらも現在発売中ですので、見かけた際には是非。

先週末、工芸大の卒業展に行ってきた。
全体の感想としては、行儀が良く、皆失敗しない感じ。

うまくなっているのに、惹く力が減っているような。それは少し残念な感じ。やりたいことが大きすぎて、分かるんだけど、やっちゃったなぁ。というのが見たいのだけれど、そういうアホなスケール感を感じさせるものは無かったように思う。
見た感じ、写真学科には二人。デザインにも二人、アニメーションに一人、メディアアートに二人面白そうな人がいた。それだけいればまぁ充分だろう。去年よりは確実に良かったと思う。という総体的な見方はあまり良くないのだけれど。これのどこが駄目なわけ？くらいな態度でいいと思う。
今年の学生たちのもう一つの特徴として、コンセプトやステートメントを作品と一緒に展示する学生が少なかったことがある。僕は、ある程度認知されるまでは、言葉の力を大事にするべきだと感じているほうなので、そこには少し違和感があった。

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写真
虹。

2/23

午前中、作品の撤去へ行き片付けていると、なんだか今回はあっという間というよりも、結構長かったなぁという気分になった。それはどこか気楽なものではなかったということなのだろうし、ただただ楽しかっただけというものではないということだったのかもしれない。（もちろん、楽しかったんだけど）

午後、家に帰るとなんだか疲れてしまい、帰りにHMVで買ったIndigo jam unitを聞きながら寝てしまった。激しいドラムとベースラインに揺られて、なんだかいろいろな夢を見たような気がする。デヴィッド・リンチの映画みたいに時間が錯綜した夢だった。ウサリーマンが出てきたあたりが、きっとそう思えたのかもしれない。ウサギのかぶり物をした何人かが、手を洗ったり、書き物をしたり、桜の下を散歩したりしていた。桜は廊下に何本も並んでいて、天井を突き破って咲いていた。

紀里を迎えに行って、久しぶりに一緒に風呂に入り、話したり抱きしめ合ったりして遊んだ。

2/22

終わった。個展とグループ展が。
約一ヶ月に渡る、長期の展示。途中でグループ展が入ったことは、自分にとってとても良いことだった。今日も、もんちゃんがやられていたが、あの場で「売る」ということを最上の目的に何を話し、伝えることはとてもパワーのいることであるし、なによりも不慣れな場であることが否めない。一人で立ち回ることと、すぐ横に仲間がいることは心持ちが全く違う。

海外のギャラリーで同じことをするのは、また違うようなところもあるし、ギャラリーで話しをするのともまた違う。百貨店の画廊。それがこれからも勝負する一つの場として神経を巡らせていることは、やはりある程度の試験的な考察を要求されるものなのではないかと思う。それは皆同様な見解だっただろう。

何を作っている。なぜ写真を撮っているのか、そういった本質的なものとは違った価値観がある。「それって売れるの？結局売れたの?」それは、あまりにも簡潔な結果であると共に、絶対的な評価だった。

僕がいつもそういう場で自覚することがある。
自分は、ARTを志しているのだ、ということだ。と共にARTを芸術とも、美術とも訳す日本語になにかの意識のすれ違いがあるのだと思う。

そして、救いは、根源は、それを求めてくれる人がいるということなのだと思う。

2/20

本日金曜日から最終日、日曜まではほぼ全日在廊しています。
画廊で見かけたら是非お声掛け下さい。

2/19

月曜日、
最近全く写真が撮れていなかった。土日が暖かかったので梅が咲いているかもしれないと思い、なにか撮れるかと青梅の日向和田へ向かった。近づくほど開花している梅の量が減り、着いてみるとまだ紅梅が咲いているくらいのもので白梅はまだつぼみが大きくなってきている程度。最近はまた寒くなったからまだあと二週間以上かかるだろう。きれいな枝振りの盆栽が安く置いてあったから、それを頂いて帰った。

火曜、
午前中に少しだけ西武へ寄り、昼と夜に二件撮影。

昨日、
午前中はプリント作業、現像。文章を書いて過ごす。
午後から桜新町へ、撮影。ロングインタビューだったが、話がとても面白く、本棚を見ていると読みたい本がたくさんあった。いくつかの本の題名を記憶して帰った。
夜はShINCのワークショップへ。
夜中まで五味さんと横木さんと飲み帰宅。

今日は午前中プリントチェック、現像。
今から急いでデータを処理して納品したら横浜へ。
モーションブルーで菊地威さんのLIVEがあるのだけれど、それに僕の作品のスライドショーを流すことに。VJはADの軍司さんにお願いした。
にしても、リハに間に合うだろうか。さっさとデータ処理したいのだけれど、まだ現像待ち。

2/15

朝から西武へ。
友重ちゃんからスナイダーズをもらって食べていると、乾燥した空気も相まって飛行機に乗っているような気分になる。思わず、「Red wine」と言ってしまいそうな。

終わってからは海くんと紋子とシブヤ西武の方々と食事に。
紋子が酔っぱらい、言わなくてもいいようなアートの本質みたいなことに言及しはじめ、「バカ！」と言って帰宅。

なんというか、作家とコレクターと、その間を繋ぐバイヤーやギャラリストには、それぞれ違う溝のようなものが存在していて。。。そこにはそれぞれもうワンクッションくらい翻訳家が必要なんだろうなぁと思う。分かりやすいものもなんだなぁと思うのと同時に、分かる要素が含まれている、そのジャストな要素をキーワードに説明するのもまたある意味相当クリエイティブな要素が含まれているものだと感じる。

2/13

午後からシブヤ西武へ行き、中村紋子や村上友重と映画の話をしたり、文章を書いたりして過ごす。
夕方に新宿へ移動し、打ち合わせ。

西武へ戻り、閉館まで様々な方と話し、終わってからはARTIFEXの田中さんと軽く飲みに。

昨日は家で紀里が自分の足に落書きしだしたので、バック紙をセットし、ライティングを組んで撮影した。ボン！と光るストロボに当てられるのが楽しいようで、いろいろなポーズを取りながら、「見せて−?うーん、もういっかい！」と軽く駄目だしを受けながら撮り続ける。「うん！かわいいね。」とOKが出るまで随分かかった。OKが出たのは、この2カット。花は、「これいいんじゃない?」と紀里が指定したものを撮影。

明日、土曜と明後日、日曜はどちらもほぼ一日中在廊予定です。

2/11

展示二日目。
グループ展は、とても空気が良い。なによりも、一人ではないってところが。
人の流れというのは不思議なもので、多いときには多く、少ない時には全く人がいない時間が続く。

そんな時、グループ展の場合作家達で話す時間があり、それがとても有意義なものであったりもする。

夕方ご飯を食べに行き、
夜はタカイシイの山口さんと飲みに。アートを扱う、ということについていろいろ話す。

明日は一日家で諸々作業。
金曜からはまた画廊に行こうと思っている。

2/10

シブヤ西武でのグループ展が始まった。
会場で文章を書いて過ごそうと思ったのだけれど、思うように書けずうろうろして過ごす。何冊か本も常備しておこう。今は、この前買ったカート・ヴォネガットの「国のない男」を読んでいる。なんだか最近はポール・オースターとか、レイモンド・カーヴァーとか、バロウズとか、アメリカ文学ばかりが自分の中で流行っているように思う。
今読みたいものとして、流れがバロウズ的で文体がカーヴァーのようなものが無いかと。心当たりのある方は是非教えて欲しい。

明日は午後から在廊しています。

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今月のスタジオボイスではダンサーの酒井幸菜さん、メキシコ特集の一部を撮影。
本屋で見かけたら是非。